■The way to Fjord■

この船はノルウェイの旅行会社Fjord1(Fylkesbaatane)が所有するフェリーだ。
美しいフィヨルドの地形の中をこの船で遊覧する。
同じ型の船が2隻あり、Gudvangen号、Skagastol号と命名されている。
(oは本当はoに斜線が入ったoだが、文字化けするのでoと表記)

Gudvangen号が先に建造され(1969年)、Skagastol号は準同型として1989年に
竣工された。
この2つはほぼ同型だが、Skagastol号には屋根の上に柵がついていたり、構造やボディ
の曲面が微妙に異なる。後方に男女および介護用のトイレがそれぞれ備え付けられている
のも特徴。乗船可能人数もSkagastolの方が多い。

もう1隻Fanaraakenという亜種があり、こちらは観光よりも車を多く載せる事を
優先しており、最初の2隻に見られるレイヤー構造の展望台などのフロアーが少なく
なっている。船体下部の色が黒なのも大きな特徴だ。煙突部分に太陽の塔のような
ものがそびえ立っていて、一見するとハカイダー(古すぎ)のような「悪者なのに
かっこいい」という、おいしいところを持っていっている。

余談としては、Skagastolもかつてはこの姿だった事もある。

かのnice boat.は屋根の上に柵がある事や側面の緊急カプセル(?)の位置から
Skagastol号と判明。

かねてからこの船のプラモが欲しいと思っていたが、構造を解析すると意外に大掛かりで
例え出たとしても、かなり値が張るだろうし、さすがのファインモールドでさえ好き好んでこん
なプラモは出さないだろう。
そこで以前から興味のあったペーパークラフトで制作してみる事にした。なければ自分で
作れば良いのだ!!そう、例え紙でも(笑)

ネットを徘徊し、前後左右の資料が揃ったところで、その写真を基にモデリングソフトで
モデリングを開始!
しかしながら撮影した日時によって装備品が微妙に変わっている事が判明。だが、ここは
あくまでもあの迷場面の装備を再現する事を最優先させる。


モデリングソフトの画面


そして、そのデータを基に個々のパーツが制作可能かどうか現実性を吟味しながらパーツを 整理していく。

次にボディの塗装や窓などをペイントソフトで書き加える。(いわゆるテクスチャー貼り)
最後にパーツナンバーを振り、組立説明書を制作する。

制作していくと細い部品は当然の事、ボディがぐにゃぐにゃで掴む時に潰してしまいそう
だったので随所に厚紙による補強を試みた。ボディサイドを補強する事によって持ち上げ
る事も容易になった。

こうして数々の試作や試行錯誤によってようやくnise boat.は完成に近づいたのだ。

<スーパーファイン用紙による試作品1号機>
スーパーファイン用紙なので、あちこちヨレヨレしてます(笑)
badboat badboat


<スーパーファイン用紙による試作品2号機>
試作1号機のアスペクト比がおかしい事に気付き横幅を縮小。
屋根の厚みなどを調整。前面を一体成形にして全体的にスマートな印象に。
柱やもろそうなパーツを厚紙で補強し、ヨレヨレ感が大幅に減少。
作りにくそうなパーツをなるべく簡素に調整
後方展望台の階段をひとつ追加
テイルハッチ部分のパーツの入れ替え
組み上がりサイズを計ってみたら31.5cmになってた。あれ?
パーツ類はこれでフィックスです。
後は製品版を待つばかりです。
badboat badboat


<製品版完成!>
製品版が届いた。オフセット印刷の奇麗さに圧倒される。
コート紙の選択も間違ってなかった!コート紙の艶が良い感じに金属感を醸し出している。
全体的に落ち着いた色合いになり、おもちゃ感が減少。ブルーも良い発色だ。 改めて印刷屋さんに感謝!!
しっかりした紙質なので、更にヨレヨレ感が減少した。
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●立体化するにあたって参考にしたページ
※写真をクリックすると・・・

badboat badboat
※塗装や装備は撮影時期の違いのため異なっているところがあります。
■Skagastol
Gudvangen号の準同型
1989年竣工
(Shipspotting.comには1970年竣工と記載)
総トン数  683トン(GRT)
最大乗客数 385名

■Gudvangen
Gudvangen 1969年竣工
総トン数  663トン(GRT)
全長    38.8メートル
最大幅   9.40メートル
深さ    2.29メートル
主機    ディーゼル
最大乗客数 350名

■Fanaraaken
詳しいデータについては不明

(C)shipspotting.com


旅行会社:fjord1


こちらのBLOGより多くのデータを引用させて頂きました。ありがとうございます。
http://blog.zaq.ne.jp/blueocean/article/176/